現場不具合ルポシリーズのパート5 -トラブル事例のご紹介-


皆さんこんにちは、JPMA 太陽光発電安全保安協会です!
今回は、現場不具合ルポシリーズのパート5。
前回に引き続き、いくつかのトラブル事例をご紹介していきます。
※YouTubeで動画公開中!!https://www.youtube.com/channel/UCuhWrqjQPKXM49SpAeY6LLQ

■バイパスダイオードの故障事例

まずは、バイパスダイオードの故障についてです。

バイパスダイオードの役割は、不具合を起こしている太陽光電池セルを含む
クラスターを迂回して次のクラスターに電気を流してあげるというもの。
これにより直列でつながっているセルおよびモジュールの発電ロスを、
最小限にとどめることができます。

ところが、このバイパスダイオードが何らかの原因で故障してしまうと、
通常通りにセルに電気を流してしまったり、
同じ回路をループしてしまったりというトラブルが発生するのです。

前者の場合は開放故障、後者の場合は短絡故障といい
どちらの場合であっても放置してしまうと
太陽光パネルの焼け焦げといった非常に危険な状態になってしまいます。

また、こういった場合には太陽光パネルのバックシートが
黒く焼けただれていることもあります。
バイパスダイオードが故障してしまったために
不具合セルに無理矢理電気を通してしまうことになり、
そこに電気抵抗が生まれることにより発熱、ひどい場合は
焼け焦げてしまうというわけです。

ほとんどがバイパスダイオードの故障によるものですが、
バイパスダイオードの故障は見ただけではなかなか見つけることはできません。
そのため、太陽光パネルが焼けてしまう前に、定期的な計測や点検が必要になります。

■放熱フィンの異常停止

もう一つご紹介するトラブルは、
パワコンの放熱フィンの過熱による異常停止についてです。

パワコンには、通常ヒートシンクと呼ばれるラジエーターフィンが内蔵されています。

内部にたまった熱を放熱する役割があり、
熱がこもりやすいパワコン内部に設置することで放熱フィンを冷ましています。

ただし、冷却するためには外気を取り込み
放熱フィンを冷まして熱を放出する必要があります。
そこでパワコンには吸気口と排気口があり、そこにフィルタが備えられています。
このフィルタが目詰まりすることで中にこもった熱が放出されず、
ファンモーターが熱くなってファンが停止してしまうというトラブルです。

パワコンのメーカーにもよりますが、
エラーメッセージが表示されて状態が改善するように作動することがほとんどです。
しかしそれでも改善しないとなると異常確定のメッセージが表示されてしまいます。

こういった事態を避けるためには、フィルターのこまめな清掃が必要になります。
改善策の一つとして挙げられるのが遠隔監視装置の設置です。
異常があったときにアラートが飛ぶ仕組みになり、気づくことができるようになります。
遠隔監視装置を設置しない場合は、保守点検を頻度を高めて行うことが重要です。

■点検はこまめに

今回はバイパスダイオードの故障から損傷につながった事例、
そしてパワコンの異常停止とその原因について解説しました。
このような事態に陥らないように、高い頻度で定期的な計測や
保守点検を行い、事前にロスを防ぐような対策が必要です。